MRIとは
MRIとは
MRI (Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)とは、磁力と電磁波の力によって、人体のあらゆる部分の断面像を撮ることができる画像診断装置です。
頭から足先まで全身で検査でき、非常に精度の高い検査を行うことが可能で、病気の形態を描出するだけでなく、その詳細な広がりや性状の判断にも使用されます。
検査にX線は使用しないので放射線被ばくの心配がありません。同じようなCT装置とは、異なった情報が得られます。従来のMRIは検査時間が長く、静止している臓器の検査しか行うことが出来ませんでした。
しかし、MRI技術の進歩はめざましく、最近では1秒以下の検査(撮像)も可能となり、部位によってはリアルタイムでの撮像もできるようになりました。さらに、超高分解能の撮像で、乳癌の進展範囲の詳細な評価も可能となりました。また、血液が流れている様子の描出や、血液の流速・血液量の測定、心臓や肺が動いている様子を描出することも可能です。また、最新型のMRIでは、心臓の冠動脈の評価や心筋の詳細な性状診断も可能となりました。
当大学では、PHILIPS社製 MRI 3台(3.0T2台、1.5T1台)、キャノン社製3.0T MRI 1台が稼動して、様々な検査に対応しています。
検査方法
検査を受けられる患者さんは、通常、筒型(奥行き方向に170cm程度)の装置の中に寝ていただくだけで痛みなども伴いませんが、腹部や胸部の検査では十数秒間の息止めを繰り返したり、検査によっては造影剤という薬品を静脈注射することもあります。検査時間は検査内容により大きく異なり、30分から1時間程度かかる検査もあります。
検査でのお願い
検査を受けられる患者さんは、磁場の中での検査ですので金属類は取り外し、検査衣に着替えていただきます。検査中はベッドに仰向けに寝ていただき、身体を動かさないで下さい。呼吸停止の合図がある場合には、その声に従って下さい。体の中に金属がある方は検査前に必ずお申しつけ下さい。心臓ペースメーカーや刺青のある方は原則検査ができません。また、妊娠の可能性がある方も必ずお申しつけ下さい。
MRI用の造影剤アレルギーや気管支喘息がある方は、原則として造影剤を使用できません。